SEやるなら、やってるなら、誰もが入りたいホワイト企業。いや、これはSEでなくても同じですね。
SEはたびたびブラックだの言われており、IT業界にはブラック企業が蔓延しているような印象を受けます。
わたしは以前、客先常駐のSEとしていろんな企業に派遣されてきました。たくさんの企業を見てわかったことは、IT業界においてブラック企業というのはあまり存在しないということです。
ですが、ある程度はどうしてもブラック企業が存在しています。SEに転職するならそんなブラック企業には転職したくないですよね。
ブラック企業を避ける意味でも、わたしが色んな会社を見てきてわかった、ホワイト企業の見分け方を書いてみます。

ホワイト企業の見分け方
自社製品・自社サービスを作っている
わたしが感じているホワイト企業の絶対条件としましては、
- 自社製品を作っている
- 自社サービスを提供している
というのがあります。
SEの仕事は客先常駐の派遣だったり、他の企業から仕事を請け負う、というものがIT業界全体の6割以上を占めているように思います。
そういった仕事をするのがSIer。人を貸したり、請け負った仕事をさらに下に投げたり。労働環境は悪いし、中間マージンを搾取して生きている会社なので利益率も悪い。会社もブラックになりガチです。
ですが、これは裏を返すと残り4割りぐらいの会社が自社製品、自社サービスを作っていて、人を借りたり、仕事を発注する側にいるということです。つまり、子ではなく親の立場にいるわけです。
納期の融通は下請けよりは効きやすいし、利益率だって中間マージンを搾取しているわけではないので高い。おのずと給料、年収も上がります。
なんといっても、自分がなんの仕事をしているのかがわかる、やりがいがあるというのが良いです。
わたしは客先常駐のSEとして働いていたことがありますが、

と、モヤモヤしながら仕事をしていました。製品を作ってお金をもらっているというより、時間を売ってお金をもらっているイメージ。
わたしは今、自社製品を作っている会社に転職して働いています。誇りを持って仕事ができるし、製品開発に真摯に向き合うことができるようになりました。やりがいもあります。
自社製品、自社サービスのある企業というのは、
- メーカー、メーカー子会社
- web系
といったところです。よく企業のwebサイトを確認しましょう。
事業内容が明確になっている
ホワイト企業を見分ける方法としましては、とにかく企業のwebサイトを確認するということです。見るべきポイントは、
- 自社製品、自社サービスはあるか?
- 何を作っているのか?
- 会社の従業員数は?
- 会社は創業してから何年?
わたしとしましては、SEへの就職・転職というのは、9割が企業のリサーチである、と考えています。

なんて話を聞きますが、就職・転職活動は『下手な鉄砲数撃ちゃ当たる』ではなく、『戦わずして勝つ』の戦略が正しいです。
わたしも新卒でIT業界に飛び込んだ時は、とにかく数をこなして内定をもらうことに必死でした。その結果、何をやっているのかよくわからないSIerに就職してしまい、客先常駐の派遣SEとして過ごしました。
SIerは会社の説明を見てみるとわかるのですが、まず自社製品というものがありません。そして、事業内容がアプリケーション開発だったり組込みソフトウェア開発だったり、相反するようなジャンルが入り混じっています。
こういう企業は人売りの派遣業、下流のSIerである可能性があります。下流SIerは労働条件の悪い、ブラック企業だったりします。

内定がほしい気持ちはよくわかりますが、しっかり1社1社、丁寧に調べて確実に内定をもらいましょう。面接時にも『御社の○○という製品に携わりたい』と言えると評価も高いです。
福利厚生が充実している
ホワイト企業がホワイト企業たる所以としましては、なんといっても福利厚生です。充実っぷりがそこらの企業とは違います。
- 有給休暇以外に特別な休暇がある
- 保養所がリゾートホテル
- 退職金がしっかり出る
- サービス残業なんて存在しない
- 社員寮や社員食堂などにより、実効的な年収が高い
福利厚生を軽んじている人が多いのですが、就職・転職活動をするときにはかならず見るようにしましょう。
退職金はもらえて当然と思っている人が多いのですが、退職金がないという会社がたまにあります。そして、最近では退職金がないという会社が増えています。
給与面をしっかり見る人は多いのに、福利厚生を見ない。福利厚生が充実している、なんていう言葉を言う人は多いのですが、実際にはその中身がよくわかっていなかったりします。
年収の高い企業というのは競争率も高く、学歴が良かったり、高いスキルを保有していないと入れないことも多いです。
だからこそ、年収は低くても福利厚生が充実している企業が狙い目なんです。少ない年収は福利厚生でカバーです。格安で泊まれる保養所、安い社員食堂。多少年収が低くても十分生活できます。

まとめ
- 自社製品・自社サービスがある
- 事業内容が明確になっている
- 福利厚生が充実している
IT業界におけるホワイト企業の絶対条件は自社製品・自社サービスがあるかどうかです。ちなみに、自社製品・自社サービスがあるからといってかならずホワイト企業とも限らないので注意してください。
少なくとも、他社の業務の請け負いや客先常駐の派遣、SI企業は中間マージンを搾取するための会社ですので、社会への貢献度は低くやりがいもない、利益率も低くなり給料も悪い。労働環境が悪いことが多いです。
こういう話を聞くと、

と思うかもしれませんね。ですが、SIerはたくみに事業内容を隠す…というか、バカ正直に『うちの会社は下請けの下請けです』とか『あなたを他社に派遣させます』とかは言いません。ソリューションとかアウトソーシングとかシステムインテグレータとか、カッコイイ言葉を並べて誘惑してきます。はっきり言って新卒には見抜けない、SEを数年やってみないとわからないことです。
わたしの友人のSEも、新卒で多くの人がSIerに就職しました。そして転職した人ばかりです。わたしも含めて。
SIerはキツイ事が多いのですが、最初に経験を積むという意味ではアリです。しかし、一生勤めるような会社ではありませんね。キャリアアップを目指して転職すると良いでしょう。