SE辞めたい!
SEをやっている人ならばそう思うことがあるでしょう。むしろわたしは毎日のように考えています。
SE辞めたい、と思うのには理由があります。その理由はさまざまです。
理由ごとに抱えている悩みや解決方法が異なります。悩み解決に大切なのは自己分析。まずは自分がSEを辞めたいと思う理由を知りましょう。
今回はわたしがSEを辞めたいと思った瞬間について書いてみます。

10年戦士のSEが『SE辞めたい!』と思った出来事
1.バグが出た時
SEが仕事辞めたいと思うときのNo1の理由はなんともてバグが発生した時でしょう。
プログラミングというものは脆弱で、簡単にバグが発生します。
たとえば、自転車のボルトであれば、100の力で締めなければならないところを99の力で締めてしまったとしましょう。これが重大な欠陥になる可能性はほぼゼロです。
しかし、ソフトウェアの場合は100にしなければならないところが99になってしまうと、日本の空港や駅のシステムが完全に止まってしまうような欠陥につながることがあります。
これがソフトウェア開発の恐ろしいところであって、バグが出るたびに心臓が止まるような想いをして、SE辞めたくなります。

そんな恐怖心との戦いがSEの本業です。こりゃうつ病になる人もいるわな。
2.仕事が残っている時
SEの仕事が他の仕事と違うところに、ルーチンワークではない、というのがあります。
たとえば、病院の会計事務の仕事。朝の9時から始まって17時まで、会計窓口に並んでくるお客さんを処理していれば仕事は終わりです。翌日に仕事を残すなんてことはほとんどありません。
ですが、SEの仕事は基本的に仕事を明日、明後日に持ち込みます。
1つの仕事が1日で終わるのではなく、30日とかかけて終わります。1日仕事をすれば、1/30仕事をこなしたことになります。つまり、

ということを頭の中で考えながら帰宅するわけです。これが非常に気持ち悪い。
常に、
- 明日も予定通り作業が進むだろうか?
- 割り込みが入って日程狂わないだろうか?
- 本当に29/30、仕事進んでいるのだろうか?
不安がつきまといます。
3.日程が遅れてしまった時

上述したように、いくら計画を立てて進めていたとしても、大半のケースで日程遅延は発生します。
というか、SEの仕事で日程遅延しないプロジェクトのほうが少ないです。あまりにも割り込みや不具合発見とかの突発作業が多すぎるからです。
どうしても最初に計画したとおりの日程では進められなくなってきて、お客さんと日程の交渉をしたりするのですが…。こちらの要求を飲んでいただけないことも多いです。
こんな時、

と思うのです。バグ発生による割り込み、突発作業の発生は避けられません。これはSEという仕事特有のものです。SEさえやってなければこんなことにはならないんです。SE辞めたい…って思いますよね?
4.憂鬱な打ち合わせがある時
SEの仕事はプログラミングばかりではありません。作るシステム・ソフトウェアの設計のレビューなど、打ち合わせをする機会は多いです。
本当に多いときは丸一日打ち合わせで潰れるし、1回の打ち合わせで30人くらい集まることもあります。重役が登場することもしばしば。
そんな中で自分主体で打ち合わせをするのはかなりプレッシャー感じます。
- どんなこと突っ込まれるだろう…
- ボロボロに指摘受けたらいやだなぁ…
- 自分の作ったものに穴だらけだったら打ち合わせする意味なし。みんなの時間を無駄にしてしまうなぁ…
SEなんて仕事やってなけりゃこんな頻繁に打ち合わせもしないでしょうし、ソフトウェアとかいう曖昧なものを作っていなければボロボロに指摘を受けることもないでしょう。
こんなとき、SEをやめたいと思うことがあります。わたしは最初は、SEはただひたすらパソコンに向かって仕事ができる職業だと思っていたのに。思ってたのと違う。
5.理不尽な説教くらってる時
- バグが出た時
- 日程遅延した時
こういったことが起こると、上司からお叱りを受けます。
わたしは過去にSIer企業の客先常駐派遣SEとしていろいろな会社を回ってきましたが、その中にパワハラ上司を見たことがあります。
なんと、1日ぶっ通しで説教し続ける人がいました!
上司が怒っている原因は日程遅延なのですが…

っていう話。でもSEの仕事において、
- ソフトウェア開発においてバグの発生は避けられない
- バグが出れば割り込み、突発作業となって日程に影響が出る
バグの発生を抑えればいいのはわかっているし、バグが発生しないように対策をしているつもりです。それでも出ちゃうんです!わたしだって好きでバグ出してるわけじゃないし、バグが出ない方法があるなら教えてくれっての!
そんなある意味不可抗力とも言えるようなバグが発生して怒られても理不尽としか思えないんです。
SEなんていう仕事をしていなければバグなんてものはないし、こんな理不尽なお叱りを受けることもなかったのでしょう。

まとめ
SE辞めたいと思う瞬間、出来事は下記の通りです。
- バグが出た時
- 仕事が残っている時
- 日程遅延が発生している時
- 重大な打ち合わせがある日
- 理不尽な説教くらった時
総じて言えることは、すべての諸悪の根源は『バグ』ってことです。
バグのせいで残業させられるし、休日出勤させられるし、日程遅延するし、説教くらうし…。バグ、バグさえなければSEの仕事なんてちょろいんですよ。バグがゼロなら日程通りに作業は進むし、日程通りに進むから毎日定時に帰れるし休日出勤もしなくて済みます。
バグを出さないようにするにはスキルを上げるというのはもちろんですが、限界はあります。わたしは応用情報処理技術者を持っていますので、スキルが高い、というか、知識だけはそこそこあるとは思ってます。それでもバグはたくさん出ます!
バグは日常茶飯事なので基本的にいつでもSE辞めたいということは頭の中にあります。ですがそれでもわたしはSEを続けていく。まぁ悪いこともあれば良いこともありますからね。
ソフトウェア開発をしている上でバグ発生はどうにも避けられないんですよね。割り切るか、バグが少ない仕事に転職か、バグがない仕事(社内SE、テストエンジニアなど)に転職するか、いずれかでしょう。