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SEのデスマーチの諸悪の根源は納期

SE悩みあるある

SEはなぜデスマーチをするの?諸悪の根源である死守しなければならない納期の話

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SEが仕事をする上で一番重要視しているものは何か?と聞かれれば、わたしは迷わず『納期』と答えます。

新卒・新人SEの場合はまだ仕事をはじめて間もないため、その大切さに気づいていないかもしれません。

よくIT業界はブラック企業ばかりだのSEはブラックだの言われていますが、諸悪の根源は『納期』といっても過言ではありません。

SEにとって一番大切な納期のお話

なぜ納期が大切なのか?

SEの仕事においては下記が大切で常に意識しています。

Quality 品質
Cost 費用
Delivery 納期

上記の3つのうち、ダントツで重要なのが納期です。SEのお仕事において納期というのは死守しなければなりません。納期を守るためなら残業も休日出勤も、場合によってはやり放題というぐらいにやります。

なぜ納期が大切なのか?

  • 納期は企業と企業の約束
  • 約束を守れない⇒信用の失墜
  • 信用失墜⇒仕事を失う
  • 納期が遅れるということはお客さんの日程も遅らせることになる

納期というのは企業が、

いつまでに、こういうソフトウェア製品を納品します。

という約束をすることです。

当然ですが、約束を破れば会社は信用を失います。なぜ約束を破ると信用を失うのか?

約束を破る、納期に遅れるということは、日程が狂うということになります。たとえば、お客さんがわたしが開発するソフトウェアがなければ仕事が進められないとします。わたしの作業が遅れればお客さんの作業も遅れることになります。さらにお客さんのお客さんも作業が遅れるということもあります。

ソフトウェア製品に限った話ではありませんが、『いつまでに、こういうものが欲しい』というタイミングがあります。これを過ぎると『ソフトウェア製品はもう必要ないもの』になってしまうこともあります。競合他社が先に作ってしまっていれば、一気に売上がゼロになってしまうこともあるでしょう。

納期というのは企業間の信頼を保つことと、ソフトウェア製品に賞味期限のようなものがあるから、守らなければならないんです。

賞味期限切れの商品を売られたら気分は良くないですからね。

品質よりも納期を優先する

ソフトウェア開発という作業は家を建てるというような物理的な仕事ではないため、作業の進捗を把握しにくいところがあります。

作業を進めていくと少しずつ見えてくる。

…この作業、このままでは納期に間に合わない。

納期を守るためには何かを捨てなければならないという局面があります。こういう場合に真っ先に切り捨てられるのが品質です。

納期に間に合わせるためならバグが出てもいい!という意味ではないのでご注意を。ここでいう切り捨てられる品質というのは、たとえば『機能』です。

新規機能追加のお仕事であれば、何かしら制限をつけたりします。100あるうちの10までしか動きません、保証しませんというもの。

機能を制限、落としてでも納期というのは大切で、SEは納期を守ろうとします。

コストよりも納期を優先する

納期を守るためには品質を落とす…。しかし、どうも品質を落としてもまだ納期に間に合わさそうだ…。

こういう場合には『コスト』も犠牲にします。そうまでしてでも守らなければならない納期…!

コストとは何か?コストとは費用であり、IT業界における費用というのはほとんどが人件費です。

納期に間に合わないとなれば、赤字覚悟で人員をガンガン突っ込んでいきます。

わたしが経験してきた中では、最初は3人だったプロジェクトがピーク時に30人になっていたことがあります。

他の部署、プロジェクトから、会社を支える超一級のSEたちが集結しヘルプに入るという異常な出来事でした。

まぁ最初の見積もりが甘かったということですね。

最終的に会社の経営を揺るがすほどの大赤字となりました。そんな大赤字になったとしても納期を守らなければならないのです。

納期を守るということはお客さんとの関係を維持するということを意味します。

お客さんとの関係が切れなければ、赤字になったとしてもまた立て直せるということ。でも納期を守れず信頼失墜、仕事を失えば…赤字にはならなくてもその後は収入源を失うことになります。なので、納期は大切なのです。

納期を守るためにデスマーチ!

上述したように、納期を守るためなら最終手段として赤字覚悟で作業します。

赤字覚悟で作業をするというのはどういうことなのか?これがIT業界、SEの世界でよく言われるデスマーチ残業しまくり休日出勤しまくりの状況です。

IT業界、SEはよくブラックであると言われますが、ブラック・デスマーチの正体・諸悪の根源は納期です。納期を守るためにデスマーチをするんです。

火のないところに煙は立たない

と言うように、プロジェクトで何も問題が起きていなければデスマーチなんてやらないんです。ネット上の情報だとSEはデスマーチ必須みたいに聞こえてきますが、全くそんなことありません

毎日がデスマーチなんていう真のブラック企業はもうほとんど聞かないです。

わたしが現在勤めている会社はブラック企業ではないと思っていますが、納期が近くなると作業負荷が上がることはあります。残業も多くなるし、場合によっては休日出勤もします。

突発的な残業が多く休日出勤がある。これはブラックなのではありません。

SEという職業の特性の1つです。突発的な残業・休日出勤が耐えられないというのであればざんねんながらSEは不向きですので異業種・異業界への転職を検討したほうが良いでしょう。

デスマーチと呼ぶほどものではないとは思いますが、SEをやる以上、ある程度の突発的な残業や休日出勤は覚悟しておかなければなりません。

ここまで書いてきたように、納期というのは絶対に守らなければならないものです。守れなかったら明日から仕事はないっていうぐらいの気持ちで仕事しています。明日を生きるためにはデスマーチだってやることもあるのです。

まとめ

  • SEは『QCD』を大切にしている。
  • その中でも『D』、Delivery・納期が特に重要
  • 納期を守るためなら品質も落とすし赤字でも仕事をする
  • 納期を守るためにデスマーチすることもある
  • デスマーチはSEやるならある程度覚悟は必要

仕事を引き受けた時点で、できないことはできない、と言うことが大切です。かならずできる分の仕事を引き受けるようにすること。

できる分の仕事というのは、毎日定時退社できるぐらいの作業規模のことを指します。デスマーチにまで発展してしまうケースは、たいていの場合は最初の見積もりが甘いことにあります。

本当は3ヶ月ぐらいかかるような仕事なのに1ヶ月でできます!と答えてしまうとか。3ヶ月ぐらいの規模だと思ったら4~5ヶ月ぐらいで見積もるべきでしょう。

SEの仕事、作業規模は正確に見積もるなんてことは不可能です。先輩から『この仕事何日ぐらいでできる?』と聞かれた時、3日でできそうだと思ったら5日ぐらいで答えておくと良いです。想定した規模の1.5~2倍ぐらいはマージンを見積もるようにします。

『え…?遅いよ…』と思われようが関係なし。先輩との間にも納期はあります。仕事を早くこなすことより、絶対にこれだけの時間があれば納期は守れる!という状況にしておくべきです。

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