SEの仕事は劣等感を感じる場面が多いです。
SEの多くはお客さんと直接取り引きをします。お客さんの仕事を請け負うことになります。

という言葉があるように、お客さんと接するときはいつも頭を下げてヘコヘコしています。お客様によく思われようとする努力、媚を売るわけです。
そんな状況にいて劣等感を感じずにいられるでしょうか?ちなみにわたしは毎日劣等感に苛まれております。

SEはいつでも何かの下にいる。劣等感を感じる職業である。
お客様は神様
かるく上述していますように、お客様は神様です。お客様の要求にはできる限り答えなければなりません。
時には無茶ぶりされることもあるでしょう。

理不尽な思いをすることが多いのですが、お客様との関係を見れば自分の立場のほうが弱いということは一目瞭然。ただただ耐えるしかありません。
しかし、どんな理不尽なことをされても耐えられないというラインは存在します。




SEは時には赤字でもお客様との関係を維持するために身を切らなければならないときがあります。
自分がお客様になりたい…神様になりたい。そう思いながら日々SEという仕事をするのです。
お客様の会社のほうが大きい、大手の会社
わたしは以前、弱小の客先常駐がメインのSIerに勤めていました。
いろんな企業に派遣されてきたのですが、その中には大手企業もいくつか含まれていました。
ゆえに、大手企業に勤めている方の特徴は、
- 高学歴
- 高年収
これがデフォルトです。大学は低くてもMARCH卒です。
MARCHとは?
お客様は高学歴
有名大学を卒業してるという学歴の高さ。客先常駐をメインとする弱小SIerに勤めるようなSEは低学歴か就職活動で間違えてしまった人ぐらいなものです。
わたしは専門学校卒だったわけですが、MARCH卒と比べると天と地ほどの差を感じます。

ちょっとミスっただけでも、

という心の声が聞こえてくるのです。(実際には聞こえません。わたしの思い込みです。)
まぁ実際はわりといい人が多いです。露骨に上から目線の人というのは少数でした。

お客様は高年収
有名大卒で大企業に勤めるお客様というのは当然ながら高収入です。だいたいわたしの一回り、二回りくらいは年収が違います。
- 客先常駐のSIerですと、30歳付近でも年収は400万円台
- 中小企業のSEになると年収は500万円台
- 大手企業にお勤めのSEだと年収は600万円台

これらは一般職、一般のSEのお話です。中小企業でもプロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャになることで年収は600万円~700万円はいきます。

給料日やボーナスの日などはお客様のウキウキ気分がこちらにも伝わってきます。そんな時、

特にわたしが辛いと感じたのはボーナスです。わたしの会社はブラックなSIerでしたのでボーナスカットがたびたびありました。
会社の経営が厳しいからという理由だったので仕方がないことなのですが、お客様にはそんなことは関係ありません。
仲の良いお客様から、

と聞かれたりします。そんな時にわたしは、


わたしも学歴が高ければ、大手企業に入っていれば…!こういう時に強い劣等感を感じます。
お客様との接待はクレーム受付窓口、かつ、自慢話大会
そして最後の極めつけ、お客様との飲み会という名の接待です。もちろん経費にはなりません!
SEは他の一般的な職業と比較するとお客様とコミュニケーションを取る機会は少ないでしょう。
ですが、自分から誘わずともお客様から飲み会のお誘いがあったりします。お客様からのお誘いですからね、断れません。
飲み会と言うと親睦会に近いイメージがあるかもしれませんが、お客様との飲み会というのは、
- クレーム受付窓口
- 自慢大会
この2つの意味があります。
飲み会という名のクレーム受付窓口


などなど。ソフトウェア開発において不具合の発生というのは避けられないもので、『バグを憎んで人を憎まず』という言葉もあります。
あまり人のミス・バグを責めないようにしたほうが良いのですが、お客様の中にはネチネチと指摘する人もいます。飲み会にまで誘い出してクレームつけてきます。
しかし、本当の理由はクレームを言いたいのではないのです。

わたしのような派遣SEを見下して優越感に浸る。そんな飲み会があるのです。
飲み会という名の自慢大会

お客様は自分の市場価値を確認するために、転職しなくても転職活動をしているのだそうです。企業の面接にまで出向き、『うちはあなたにいくらの年収を出すので来てください!』と言わせるのだそうです。
これにより、自分の適正年収と需要があるってことを確認しているのです。
そしてお客様はこう言います。

…このお客様は逆に突っ込んでほしいのでしょうか?
派遣SEの正確な年収がわかっていなくとも、一般的な年収で言えば400万円台か500万円台であることは普通に考えればわかることです。
その上で年収750万円で低すぎ?ここまで露骨だと劣等感を通り越して逆に笑えてきます。(笑)
いろいろツッコミどころがあったりするのですが、お客様との飲み会という名の自慢大会ではツッコミたい気持ちをぐっとこらえながら、お客様をよいしょする飲み会なのです。


最初から最後までツッコミどころ満載なのがお客様との飲み会・接待なのです。

まとめ
- 客先常駐の派遣SEは劣等感を感じやすい。
- お客様は大手企業にお勤めで、高学歴だし高収入。
- 飲み会ではクレームばかり言われるし、自慢ばかりされる。
わたしの経験上、SEはSEでも客先常駐は特に劣等感を感じると思います。毎日すぐ隣に高スペックな人間がいるわけですからね。年収など、数字という見える形で差が出ています。
下記のようなタイプはSEに向いていないでしょう。
- プライドが高い
- 負けず嫌い
- 見栄っ張り
SEっていうとなんとなくインテリっぽい感じがするのですが、基本的にはいつも何かの下にいます。SEをやるにはある程度プライドを捨てる必要があるのですが、それができないというならSEから足を洗ったほうが良いでしょう。
ちょっとこの記事を書いていて過去の体験をもっと語りたくなりました。よければ下記の記事もどうぞ。